フローリングのワックス・オイルの塗布

大掃除など定期的なメンテナンスや長期間の使用でツヤが失われたり、フローリングにワックスがけやオイル塗布を考える場合もあるでしょう。

よりフローリングを綺麗にしようと塗りすぎるとムラやべとつきが発生し、やらない方がよかったと後悔することになりかねません。

ポイントを抑えたフローリングのワックスがけ・オイル塗布でフローリングを綺麗に長持ちさせましょう。

● フローリングの塗装の種類

フローリングの塗装の種類と長所・短所を知って、お手入れやメンテナンス、ワックス・オイル塗布の際にお役立てください。

【 自然塗装 】

天然の素材(植物性油脂や天然樹脂など)を主原料としたオイル成分を木に含侵させることで潤いと艶を与える塗装方法です。

木の持つ温もりをそのままに、木本来の質感や表情を楽しめます。
フローリングを保護しながらも、木の呼吸を妨げないので、無垢材特有の調湿機能や手触りを損ないません。
自然な色や艶で木の魅力を一層引き立ててくれます。色合いや風合いを変えることもできます。

ただし、塗膜を形成しない自然塗装は水分や油の飛び跳ねからフローリングを完全に保護するものではありませんので、水分や油の飛び跳ねが発生した場合、直ぐに拭き取らず放置していると染みの原因になる場合があります。

【UV(ウレタン)塗装】

UV(ウレタン)塗装は、木の表面に塗膜を作ることで木を保護するタイプの塗装方法です。

UV塗装の場合、紫外線を照射することによって硬化するUVハードコート塗料を用います。UV照射すると数秒で硬化し、硬化後は無臭です。透明感と光沢あり、鏡面仕上になりますので、従来のウレタン塗装等と比較して高級感のあるハイレベルな仕上りになります。

表面に薄くても強度が高い塗膜を作るため、傷や汚れが付きにくく、普段のお手入れが楽になります。

耐磨耗性、耐薬品性、耐溶剤性や耐熱性にも優れており、表面は滑らかですが、防滑性があり滑りにくく安全です。

● 自然(オイル)塗装フローリングのオイル塗布

自然(オイル)塗装を施したフローリングの場合は、必ず塗装されたオイルと同一メーカーものを使用してください。

量や回数はメーカーにより異なる場合がありますので、各メーカーの塗装手順に従ってください。

● UV(ウレタン)塗装フローリングのワックスがけ

UV(ウレタン)塗装のフローリングにはワックスを塗布する必要はありませんが、特にツヤを出したいなどの理由によりワックスをかける場合は、無垢フローリングに使用できる製品かどうかを確認し、ワックスの「取扱説明書」をよく読んでからご使用ください。

塗装の際には、フローリングの目立たない所で試し塗りし、厚塗りにならないようご注意ください。

● ワックス不要のフローリングのワックスがけ

ワックス不要製品の場合、基本的にワックスがけの必要ありません。

長期間のご使用により、小さなすり傷が気になる場合、ワックスを塗布することで回復することはできますが、ワックスを使用されますと、定期的なメンテナンスが必要になります。

● ワックス・オイルの塗布方法

  1. 1)ワックスがけやオイル再塗装をする際には、天気の良い日を選んで、窓を開け風通しを良くして行ってください。
    (室温が低い時や湿度が高い時には皮膜が正常に形成されにくくなります。)
  2. 2)各塗装方法のお手入れ方法を参考にフローリングを掃除します。
  3. 3)ワックス・オイル塗料を洗面器などの容器に移して、きれいなぞうきんに含ませ、木目に沿って薄くムラなく均一に塗ってください。厚塗りは厳禁です。
    ※フローリング表面に直接流さずに塗布してください。
    ※重ね塗りの場合、先に塗った塗料が完全に乾いてから塗布してください。
    ※初めて塗布をされる方は塗料メーカーの専用塗布具も検討ください。
  4. 4)ワックス・オイル塗料が完全に乾くまで自然乾燥してください。
    完全に乾くまでは上を歩かないでください。
    扇風機などを使用して乾かす場合は、直接風が当たらないように風向きに注意してください。
    エアコンの除湿やドライ機能は室温が低下するため、乾きが遅くなる場合があります。

●自然オイル塗料の塗布の際のご注意

自然(オイル)塗料が大量に付着したぞうきんや布を丸めた状態で放置すると、乾燥しながら発熱し、熱がこもって自然発火する恐れがあります。
塗装の際に試用したぞうきんや布は必ず水を含ませて袋に入れるなど密閉してから捨ててください。
※ビンや缶に入った状態の自然塗料や塗布した木材は自然発火することはありません。