フローリングのお手入れ・掃除方法

フローリングに直接敷布団を敷く際の、カビの発生原因とその対策

昨今、さまざまな事情により、フローリングの上に直接敷布団を敷く方が増えています。

例を挙げると、

  • 家に和室が無い
  • ベッドを置くスペースが無い
  • 腰痛のためベッドで寝るのが辛い
  • 寝る時は必ず布団
  • フローリングが大好き

などでしょうか。

それに伴い、フローリングに直接敷布団を敷いたことで、敷布団にカビが生えてしまったというトラブルが非常に多く発生しています。それだけでなく、フローリングにまでカビが生えるということもあります。

なぜこんなことが起こるのでしょうか?
今回は、フローリングに敷布団を敷くことでカビが発生する原因と、その対策についてご説明いたします。

■フローリングに敷布団を敷いた際カビが発生する原因

フローリングに敷布団を敷いた際に発生するカビの原因は、「敷布団の吸湿性」によるものです。

「吸湿性」とはあまり聞きなれない言葉かもしれません。
敷布団が快適なのは、吸湿性に秘密があり、良い(高い)敷布団ほど吸湿性が優れています。

吸湿性とは読んで字の如く、「湿度を吸収する」性能のことです。
梅雨など湿度が高い時期に、敷布団がしっとりしていることがあります。
これも敷布団の吸湿性によるものなのです。

敷布団に使われている素材には、

  • ポリエステル綿
  • 木綿
  • ウール

などがありますが、木綿はポリエステル綿の20倍、ウールは40倍の吸湿性があると言われています。

人は寝ている間に一晩で約500mlもの汗をかくと言われています。
500mlというとペットボトル1本分です。
これだけの汗をかいても布団がさらっとしているのは、敷布団の吸湿性のおかげなのです。

吸収した湿気は敷布団の下側、つまり布団とフローリングの間近くに溜まります。
これが畳の上であれば、畳自体も吸湿性に優れているため湿気が適度に放湿されますが、
フローリングの場合は吸湿性がないため、湿気は敷布団の下に溜まったままとなってしまうのです。

それが毎晩繰り返されることで湿気はどんどん溜まり、やがて敷布団にカビが発生となるわけです。

さらに、敷布団だけならまだしも、フローリングにもカビが発生するということにもなってしまいます。

■フローリングと敷布団にカビを発生させないための対策

●湿気をこまめに取り除く

そもそも敷布団は、上でご説明したように、吸湿性があるためどこに敷いても湿気は溜まります。
そのため、湿気をこまめに取り除いてあげることが大事です。

皆さんは、毎日布団は片づけていますか?万年床にしていませんか?
面倒だからと言って、万年床にしてしまうのは絶対に避けてください。

湿気を取る方法としては、

  • 天日干し
  • 布団乾燥機

などがありますが、オススメは天日干しです。

毎日とまでいかなくても、最低1週間に1回はお天気の良い日に天日干ししてあげましょう。
その際重要なのは、片面だけではなく両面干すようにすることです。
それだけで敷布団に含まれた湿気はほとんと放湿することができます。

●敷布団をフローリングに直接敷かない

何度も述べているように、敷布団に湿気が溜まることは避けられないことです。
定期的に天日干しをして湿気を放湿させることも大事ですが、湿気が溜まりにくいように根本的な対策が必要となります。

そのための工夫としては、

  • 敷布団とフローリングの間に除湿シートを敷く
  • すのこなどを使い、フローリングに敷布団が直接触れるのを防ぐ
  • フローリングの上にコルクマットを敷く

などが良いとされています。

それぞれさまざまな商品が販売されていて、賛否両論あるようですが、試してみる価値はあるでしょう。
いずれにしても、いかに敷布団に湿気を溜めないようにすることができるか、これが大事なのです。

いかがでしたでしょうか?

ドキっとされた方も多いのではと思います。

敷布団にカビが生えると、簡単には落とせません。フローリングも同様です。
そうなるとせっかくのフローリングも張り替え、なんてことにもなりかねません。

ずっとキレイなフローリングを保つためにも、フローリングに直接敷布団を敷かれている方は、是非、参考にしていただきたいと思います。